基本は消費者ニーズ
『草木も眠る丑三つ時。畑に点々と光がともる。新鮮さを保つには、植物の呼吸が緩やかな気温の低いうちが勝負。もりもりと育ったつぼみの結晶を、ヘッドライトをつけた生産者が丁寧に収穫する』
ブロッコリーの収穫最盛期に見られる産地の光景です。ブロッコリーは、昭和40年代後半に、大山町で転作作物として導入され、西日本一の産地を誇っていました。ところが平成に入り、連作による病気の発生や米国産など輸入ブロッコリーの影響で一時低迷。
このピンチに対し、産地強化のため、出荷形態を縦詰めから横詰めに変更、ボリュームアップと全国に先駆けた葉付出荷を行い、産地表示が義務化されていない時代に外国産との差別化に成功。
今後も産地の信頼を築くためには、どんどん新しい方法を開拓する攻めの姿勢を緩めずに、違いの分かるブランド産地になるため、次の一歩に踏み出す取り組みを実践。『大山ブロッコリー®』の全国的な著名性の獲得と次世代へとつなぐ未来ある産地づくりを目指しています。
県知事の認可を受けたエコファーマー(土づくり・化学肥料の低減を一体的に行う計画を立てた農業者)によって、化学肥料を通常栽培より約70%減らして栽培したブロッコリーです。また、検査キットで硝酸イオン値(苦味・えぐみ)をチェックし、基準の数値を満たしたものだけが「きらきらみどり」として出荷されます。